
獲れすぎた魚介を廃棄せず缶詰にする方法
豊漁で魚価が暴落した、規格に合わないサイズの魚が大量に水揚げされた——漁業に携わる方であれば、一度は経験する悩みだと思います。冷凍や干物にする以外にも、実は「缶詰」という選択肢があります。
目次
なぜ魚介は廃棄されやすいのか
魚介類は野菜以上に「保存が効かない」という制約を抱えています。
- 豊漁による急激な供給過多で価格が暴落する
- サイズ・見た目が規格外でそもそも出荷できない
- 鮮度が落ちるスピードが早く、冷蔵での保存に限界がある
- 未利用魚(市場価値が低いとされる魚種)はそもそも流通ルートに乗りにくい
これらの理由で、本来食べられるはずの魚介が大量に廃棄されているのが現状です。
冷凍・干物と缶詰、何が違うのか
魚介の保存方法として一般的な冷凍・干物と比較すると、缶詰には次のような違いがあります。
| 冷凍 | 干物 | 缶詰 | |
|---|---|---|---|
| 保存期間 | 数ヶ月〜1年程度 | 数週間〜数ヶ月 | 2〜3年程度 |
| 保存設備 | 冷凍庫が必要 | 常温可(要注意) | 常温でOK |
| 輸送コスト | 冷凍便が必要 | 常温便でOK | 常温便でOK |
| 商品としての見せ方 | そのまま販売しにくい | 加工品として定着 | ギフト・土産物にしやすい |
缶詰の一番の強みは、常温で長期保存できるため、冷凍・冷蔵設備を持たない販売先(道の駅や土産物店など)にもそのまま卸せることです。
未利用魚・規格外の魚こそ、缶詰に向いている理由

「見た目が悪い」「小骨が多くてそのままでは売りにくい」といった、店頭に並びにくい魚ほど、実は缶詰加工に向いています。加熱・味付けの工程を経ることで、骨まで柔らかくなり、鮮魚の状態では敬遠されがちな魚種でも食べやすい商品に変わるためです。
未利用魚を活用した缶詰商品は「サステナブル」「地域の魚を無駄にしない」というストーリーとしても打ち出しやすく、近年は消費者からの共感も得やすいテーマになっています。
検討する際に押さえておきたいポイント
- 鮮度管理と加工までのスピード:魚介は野菜以上に鮮度が命なので、水揚げから加工までの時間・冷蔵体制の確認が必要です
- 魚種ごとに製法が変わる:脂の乗り方、骨の硬さなどにより、加熱時間や味付けの設計を変える必要があります
- ロットの見極め:豊漁時のスポット的な余剰なのか、恒常的に出る未利用魚なのかで、製造ラインの組み方が変わります
缶詰LABOでできること
缶詰LABOでは、水産関係者からのご相談も承っています。
- 魚種に合わせた商品開発・レシピ設計
- OEMでの製造に関するご相談
- 水産物の加工・商品化に使える補助金のご相談
- 缶詰製造設備の選定・販売
「この魚、どうにか活用できないか」という段階からで構いません。まずはお気軽にご相談ください。
